今、日本の若いアーティスト達は本づくりに夢中です。

Japanese Young artists are crazy about bookmaking now.


デジタル技術、機器の進化により、嘗て考えられなかったほど本作りか容易になり、アーティストブックという新しいジャンルが若い世代のアーティスト達を中心に世界的に広がろうとしています。このプログラムは、本というパブリックなメディアからプライベートなメディアへのあらたな展開へのプロジェクトです。

アーティストが自らのメッセージを伝える方法として、本という形態はコミュニケーションメディアそのものである事。そしてアーティストによりマルチプルなかたちで様々な少量生産の魅力的な本が生み出されていく可能性があること。それは、従来の発行部数によって全てが決まるパブリシティーの世界(パブリックなメディア世界)へ個から発したプライベートなメディアが豊かに入り込んでいく可能性を意味します。

プログラムは毎年11月 ペッハーズギャラリーのReading展でスタートし、翌年1月 紀伊國屋書店南店を経て、3月ニューヨーク、NY紀伊國屋書店をはじめトレンドエリア数カ所の書店でと、日本のアーティストブックの形成と普及に向けてプレゼンテーションするトラベリングプロジェクトです。

1stは96年11月から97年3月の期間に100人のアーティストの参加により開催されました。そしてTOKYOでもNYでも大きな成果をあげることができました。特にNYでは各エリアの書店とも作品販売は好調でした。さらに世界のアーティストブックを扱うNPOスペースPrinted Matterの高い評価を得ることもできました。日本の若いアーティストたちのアーティストブックが海外でも通用することに力を得て、さらなる普及へ向けて2nd、3rdへと向かいます。


PEPPER'S PROJECT director
白石 紘