Pepper's Project Exhibition 「Message from Body 身体のメッセージ展」Part2
●sataurday evening's workshop
5/13sat PM6:00~8:00
「人型魚拓をとる時間」
参加者と行うアートパフォーマンス

川越隆秀

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自分のもうひとつの存在である自身をその内部にうめこまれている野菜のタネに自分の存在を養分として自分自身を野菜へと変化させていく
人型を野菜へと変貌させる行動は、野菜が持っている(失われた生命の象徴)との結びつけを意味させ、(失われた生命)とは、精神分析では、失われていくという認識と同時に心の中で再構成される。つまり、実際の歴史や出来事に関係なく、記憶や、経験として自分に都合のいいようにくりかえしていく行為。

川越隆秀
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野菜が生えた3枚の人間型魚拓が展示され、中央に手術台のように置かれたテーブル。
これからどんなパフォーマンスが、実験が、または儀式が、何が行われるのだろうか、集まった観客たちはそれぞれに時を待つ。
やがて、その観客の中から選ばれた1人がテーブルへと上がる。
台に仰向けになった体に沿って、人体のアウトラインが引かれていく。
透明なビニールの上に引かれた線内に、上白糖が敷きつめられる。
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白く浮かび上がった人型に、バーナーの炎がバチバチとあてられ、砂糖はカラメル状に溶け、焦げ、室内は香ばしいにおいと甘い煙りと炎の熱気に包まれる。
こんがり焼き上げられた人型ギョタクに、野菜の種が蒔かれていく。
今日の日の記憶とともに、、、。
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そして、野菜が育った先の3枚の人型ギョタクと並べてつるされた。
その人型ギョタクは平たい痕跡のうえに炎の荒々しさが感じられた。
やがて今日の日の記憶の種は土へと戻されて、芽を出していくだろう。
時が経つにつれ薄れていく記憶を吸い取るように野菜が育つことだろう。
今日の日の記憶は人から離れてまた新たな生命へと繋がれる。
ちなみに今日出来上がった作品はお砂糖でできているので食べられるそう、、、。
最後に川越氏の奏でるさんしんと歌声が会場に響いた。

pepper's staff koko