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『取手アートプロジェクト'99』からこの12月で丸1年が経とうとしている。
このプロジェクト参加が、3人各々の「個人発掘」をテーマとする初めてのパフォーマンスであったように、今回のワークショップは私たちの2回目のプロジェクトとなった。
人知れず地面に描かれた地図上に、チョークで日々の記録を書き込んでいくインスタレーションと、町中を 縦横無尽に徘徊していたパフォーマンスではまともな記録は残されていなかった(1年後の今年、実行委員会作成のドキュメント冊子が出版されたことと、取手市民に僅かに残された記録以外は)。
勿論当人たちには、様々な記憶(記録)が残っていて、それらを改めて公開したのが今回のワークショップである。ギャラリーを訪れてくれた人々と、私たちが行ったことを解説したり、それについて議論してり、といった時間を当時の記録物を介して過ごした。
つまりこのワークショップは、私たちにとって『取手アートプロジェクト'99』で行った「個人発掘プロジェクト'99」の単なる記録ではなく、それ自体3人でこれから続けられるであろうプロジェクトの一環として成立していたのである。
さて、ワークショップの題名にも3人で参加することになった今年の『取手アートプロジェクト2000』(またもや!)。実はプロポーザルを提出していたものの、今年はあえなく落選。そのかわりに、先端芸術表現科のGMC(ゴードン・マッタ・クラーク)検証プロジェクトの一環で、公開授業されていた木幡和枝教授提案、田中泯監修「家」パフォーマンスにグループ参加することになったのである。
ただし、今回は先端の1年生(小池君と藤吉君)2 人を加えた5人グループでのコラボレーションである。芸大取手校地に程近い小文間にある築35年の、今は空家になっている長家を舞台に、4グループ各20分の実演を2回行った。
不便な立地条件と冬の寒さ、加えて夜の闇が迫る夕刻にも関わらず、50人近い観客が集まってくれた。長家とパフォーマーと観客が各々の「家」を体験する試み、まだまだ不満足ではあるが、とにかく実行は成された。
そして私たち3人は、3人+2人を体験しながら、秘かに3人の「個人性」を新たに確認していたに違いない。
長くなったが、つまりこの「家」パフォーマンスが、ささやかながら3回目のプロジェクトと呼べるのではないだろうか?
そしていよいよNY、何をするかは明確には決まっていない、というより決めて行かないという方が正確だろう。今のところパトリエ巡り&ギャラリー巡り。友人に再会、プラスアルファ、である。あとは行ってからのお楽しみ、ということで。
ところで、3人のユニット名、未だ決まってないのです(今更)、何かいい案ありません?
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